ウィンザー効果とは?実践法と成功のための注意点3つを解説

商売をしている人であれば、どんな事業者だって、自社の商品やサービスについては素晴らしいと思うものです。

しかし、いくら自分で自分の商品やサービスを「素晴らしいですよ!」と宣伝したところで、聞く人は「本当かな」と思ってしまうもの。

やはり「第三者の声」として聞く方が、信憑性は大いに高まるものです。

よく知られているけど、言葉として知っているとちょっと賢く見える、「ウィンザー効果」。

この記事では、「第三者の声」を活用した、マーケターなら絶対知っておくべき、ウィンザー効果の実践法について解説します。

【参考】心理効果を知り使いこなす!マーケターの必須テクニック9選

ウィンザー効果

 

ウィンザー効果とは?

ウィンザー効果とは、お店の口コミや商品のレビューなど、第三者からの間接的な評価を知ることで、信頼感や信憑性が上がる心理現象です。

企業が自社製品のプロモーションをする際、消費者の信頼を獲得するための常套手段の一つであり、マーケティングを始めとするあらゆるビジネスシーンにおいて活用されています。

「ウィンザー」とは、作家アーリン・ロマノネスのミステリー小説、『伯爵夫人はスパイ』に登場するウィンザー伯爵夫人のセリフである「第三者の褒め言葉が何よりも一番効くのよ」から由来しています。

 

「他者の声」を信じてしまうメカニズム

例えば、レストランの店主が自ら「うちの料理は美味しいですよ」と宣伝した場合と、実際に来店したお客さんの「おいしかった」という口コミを比べた際、多くの人は後者の意見に納得してしまいます。

このメカニズムは非常に単純で、人間は評価対象と無関係な第三者の意見を優先的に信じてしまう傾向があり、これは多くの社会実験によって科学的に証明されています

レストランの例において、店主自ら「うちの料理は美味しいですよ」と言う場合、お客さんに来てほしいから見栄を張っているのではないか、と言う思惑を、見込みユーザーはついつい想定してしまいます。

一方、その店のプロモーションに一切利害関係の無いお客さんの口コミは、正直で率直な意見、もしくは事実と見なし、信じてしまうのです。

 

ウィンザー効果のメリット

ウィンザー効果を利用することによって、企業側、ユーザー側の双方にメリットが生じます。

企業側は口コミやレビューをプロモーションに登用することで商品やサービスの魅力を伝えながら、実際の品質や使用感など、客観的な情報も発信することが可能です。

一方ユーザー側も、意思決定において実際にその商品やサービスを利用した人の評価を一つの判断材料として参考にすることができるでしょう。

【参考】スノッブ効果とは?他人を気にする心理を活用して集客倍増を

 

ウィンザー効果のマーケティングにおける施策例

ウィンザー効果を実践するためのにも、まずマーケティングにおける代表的な施策例を押さえておきましょう。

 

①モニター調査の結果や利用者の感想

商品紹介や、Webのランディングページでよく目にする、実際にその商品を利用したユーザーのモニター調査の結果や、利用者の感想なども、ウィンザー効果を狙った手法です。

96%の利用者が「満足」と回答!」や

大満足です!この商品のない生活なんてもう考えられません!

など、見たことのある人も多いでしょう。

本当に「第三者」からの「客観的な」声なのかどうかはさておき、「皆も満足していると言っていますよ」というのは、商品の品質を裏付ける効果として多くの企業が活用しているところだったりします。

 

②食べログやAmazonレビューなど口コミサイト

食べログやAmazonレビューなどの口コミサイトもウィンザー効果を用いた最も代表的なマーケティング施策と言えます。

実際の味や商品の仕様に関するコメントに加え、星の数など可視化された数値やアイコンで総合的な評価をすることでユーザー側も判断や比較がしやすくなります。

 

③プレスリリース

プレスリリースとは、自社の商品やサービスに関するプロモーションを、他の関連企業や雑誌、Webなどの媒体で取り上げてもらうために情報発信することです。

他のメディアに取り上げられることで、情報の信憑性は大いに高まることでしょう。

既存のプレスリリース配信サービスを利用する、掲載してもらいたい企業に依頼書を作成するなど、手間はかかりますが非常に効率的な手段と言えます。

【参考】ディドロ効果とは?「揃えたい」心理をマーケティングで活用

 

ウィンザー効果を成功させるための3つの注意点

ウィンザー効果を効率的に活用し、より多くの集客につなげるためには3つのテクニックがあります。実践する際には必ずこれらのポイントを押さえるように心がけましょう。

 

①ネガティブな意見も掲載する

まず、ユーザーの口コミやレビューを掲載する際にはポジティブな評価に加え、ネガティブな感想も必ず含めるようにしましょう。

企業側、商品の提供者側にとって都合の良い口コミ、レビューだけを限定して掲載すると、比較材料が不足し、逆にユーザーに不信感を与える恐れがあるからです。

ポジティブな意見、ネガティブな意見、そのバランスを取って掲載することでより多くのユーザーからの信頼の獲得につながります。

 

②ニーズに適した評価を厳選、抽出し掲載する

ランダムに肯定的な評価、辛口な評価をピックアップして掲載すれば良いわけではありません。

どんなお客さんに利用してもらいたいのか、買ってもらいたいのか、ニーズを正確に想定した上で適した評価を厳選、抽出し掲載します。

ターゲットの分析には入念な調査を要しますが、ニーズを想定しウィンザー効果をプロモーションに取り入れることでより効率的、効果的に集客できます。

 

③評価を数値化、可視化する

文字による口コミやレビューも大切ですが、評価を数値化したりグラフや表、または食べログのような星アイコンを用いることで閲覧者が判断しやすくなります。

ただ単にコメントを羅列するのではなく、総合的な評価を一目で判断しやすいように可視化し工夫すればプロモーションの成功率も格段にアップするでしょう。

【参考】カクテルパーティ効果とは?メカニズムや用法を基本から解説

 

まとめ

「他者の声」を上手く利用し、ユーザーの関心や購買意欲を刺激することができれば必ず集客に繋がります。

否定的な意見も含める、ターゲットを見極める、評価を数値化、可視化するなどのポイントを押さえた上でウィンザー効果を活用していきましょう。

【参考】ハロー効果とは?やっぱり第一印象が勝負!マーケターは必見

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