心理効果を知り使いこなす!マーケターの必須テクニック9選

「心理効果を使いこなすものはマーケティングを制する」と言われます。

経済学は価値ある学問ですが、それだけでは人の行動は読めないもの。

マーケターとして成功するには、顧客の心理を知り尽くす必要があるのです。

しかし、人の心理を知るなんて、どうすれば良いのか。

そもそも、そんなことできるのか。

何か思いついて提案しても、上司から「なぜ?」と突っ込まれると、上手く説明できない。

そんなお悩みをお持ちのマーケター、多いのではないでしょうか。

そんな時、学術的な裏付けのある、心理効果を知っておくと、非常に便利。

マーケターとして、格段に引き出しを増やすことができます。

ここでは、マーケターなら絶対知っておくべき心理効果、テクニックを、9つご紹介します。

心理効果

顧客の意思決定に関する心理効果

まずは、顧客の意思決定に関わる心理効果、テクニックを5つご紹介します。

 

サンクコスト効果

サンクコスト効果とは、すでに費やした「時間」や「お金」、「労力」を無駄にしたくない、もったいない、元を取りたいと言う感情が、意思決定に影響を与える心理現象です。

私たちの日常の中で起きうる非常に身近なもので、例えば、面白くない映画を見ている最中、本当は退席したいけど入場料がもったいないから結局最後まで見てしまう、という状況が主な例です。

ビジネスシーンでも、顧客の維持、長期的な収益を得るための施策として導入されています。

パートワークやファイルマガジン、会員制度やポイント制度がそれに該当します。

最近だと、元お笑い芸人でYouTuberの宮迫博之氏が展開しようとしていた「牛宮城」にまつわる話が、サンクコスト効果にハマっている良い例だと思います。

【参考】もう止められない!サンクコスト効果をマーケティングで使う

【参考】宮迫ですッ!【宮迫博之】 – YouTube

 

ディドロ効果

ディドロ効果とは、一番最初に手にしたモノに関連する系統、特徴で「揃えたい」、「統一したい」と言う心理作用を指します。

シリーズものなど、同じ系統でコレクションすることによる快感や満足感、また一貫性の原理やサンクコスト効果などがそのメカニズムになっています。

アパレル業界において顧客が最初に手にした商品を布石に、それに合うコーデを勧める接客術やインテリアショップにおけるショールームの展示などはこの効果を狙ったマーケティングの常套手段です。

【参考】ディドロ効果とは?「揃えたい」心理をマーケティングで活用

 

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、「禁止」や「制限」をされると、返って興味や関心が湧き、それらを破りたくなるという心理現象です。

過激な描写で上映制限をかけたが、返って多くの人の注目を集めてしまったアメリカの映画「カリギュラ」に由来しています。

マーケティングにおいて、映画のキャッチコピーや宣伝にしばしば用いられます。

ホラー映画の「決して1人では見ないでください」などは良い例でしょう。

【参考】マーケターは絶対見ないで!カリギュラ効果を活用するコツは

 

テンションリダクション効果

テンションリダクション効果とは、緊張や緊迫した状況から解放された際の「気の緩み」によって正常な判断が鈍ってしまう心理現象です。

例えば、ある商品を悩みに悩んだ末、決断、購入した後、その緊張状態が解かれ注意力が散漫になり、予定外のものまで購入してしまう、というケースが該当します。

それを利用し、顧客に大きな買い物を一度させた後に別の商品を勧める、と言う接客術が主な活用法になります。

 

アンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に提示された数値など、印象的な情報がその後の意思決定や行動に大きな影響を与える心理作用です。

これは、アンカー(錨)が降ろされて、移動が制限された船の様子を、第一印象によって行動が操作される人間と擬えたものが語源になっています。

例えば、

  • 通常価格よりも〇〇%OFF
  • 期間限定
  • 残りあとわずか

といったフレーズを価格表示や商品タグに盛り込む手法が挙げられます。

【参考】アンカリング効果を活用して集客強化!実例2つと注意点2つ

 

商品・サービスの印象付けに関する心理効果

次に、商品やサービスの印象付けに関わる心理効果、テクニックについて4つ見ていきましょう。

 

ウィンザー効果

ウィンザー効果とは、第三者からの間接的な意見や感想、評価を知ることによって、その対象の信頼感や信憑性が、直接判断するよりも上がると言う心理現象です。

対象との利害関係の無い他人からの評価=率直かつ正直な意見、事実である、と勝手に判断してしまう人間の心理がそのメカニズムになっています。

実践方法の一例として、飲食店をはじめ、商品やサービスのプロモーションに、口コミやレビューを盛り込み、実際に利用したユーザーの声を届ける、などが挙げられます。

【参考】ウィンザー効果の実践法と成功させるための注意点3つを解説

 

ハロー効果

ハロー効果とは、一番目立つ特徴によって、その対象が持つ他の要素に対する印象が弱まり、正常な判断ができなくなる、と言う心理現象です。

「こんにちは」という意味のハロー(Hello)ではなく、ハロー(Halo)には、天使や聖人を包み込む後光、光輪という意味があります。

よって、光背効果、後光効果とも呼ばれることもあります。

商品やサービスの宣伝、プロモーション、CM等にイメージが合致するタレントを起用する、などが主な活用例です。

【参考】やっぱり第一印象で決まる?マーケター必見のハロー効果とは

 

スノッブ効果

スノッブ効果とは、他者との差別化を図りたい、特別な存在で在りたい、という欲求が意思決定、行動に影響を与えるという心理作用です。

要するに、「希少性がある=価値がある」と何の根拠も無しに判断してしまうというメカニズムで、マーケティングにも頻繁に活用されています。

例えば、

  • 一日◯個限定
  • 期間限定
  • 地方限定

というフレーズを用いたプロモーション、広告表示が挙げられます。

【参考】他人を気にする心理「スノッブ効果」を活用して集客倍増を!

 

ザイオンス効果

ザイオンス効果とは、最初は全くの無関心でも、接触回数が増えるごとに印象が良くなることで、単純接触の原理とも呼ばれます。

接触回数が増えるごとに、その対象への「愛着」や「信頼感」が芽生えるため、そのような現象が起きると言われています。

短期間に集中して何度も同じCMを流す、最初は友好関係、信頼関係の構築を目指し、回数を繰り返すごとに販促にシフトする営業手法が主な活用例となります。

【参考】一緒にいる内にいつの間にか…その秘密は「ザイオンス効果」

 

まとめ

各種心理効果、テクニックの本質的な意味やメカニズムの理解はもちろんのこと、組み合わせ、使い分けなどしていかに実用できるかがマーケターに必要なスキルとなります。

成功事例を真似たり参考にしながら集客率、売上アップのために活用していきましょう。

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