商品紹介記事を書くライターや、商品を販売するセールスライター、マーケターが抱える共通の悩みがあります。
それは、「商品の魅力を上手く伝えたい…けどうまく伝わらない」ということです。
商品の特徴を説明するだけで、全く良さが伝わらない、なんてこともしばしば。
そんな状況を変えられるフレームワークが、「FABフォーミュラ」です。
この記事では、FABフォーミュラの詳しい解説と使い方のポイントを解説します。
FABフォーミュラとは?
FABフォーミュラとは、アメリカ屈指のコピーライターと言われる、マイケル・フォーティン氏によって考案された法則・テンプレートです。
商品・サービスの魅力を正しく伝えるための4つの要素をまとめたもので、
- Feature(機能・特徴)
- Advantage(利点)
- Motive(動機)
- Benefit(利益)
と、なります。
Mはなぜか消えてしまっています。
しかし、これらの要素をしっかりとLPや記事内で伝えることで、商品の魅力を伝えられます。
【参考】PASONAの法則とは?コピーライター必須のテンプレを解説
FABフォーミュラの要素を詳しく解説
それでは、それぞれの要素について詳しく解説していきましょう。
Feature(機能・特徴)
まず、商品・サービスの機能、特徴のことです。
パソコンなら、
- 画面の大きさ
- デスクトップorノート
- 処理速度や容量
などです。
失敗するセールス・マーケティングは、多くの場合、この特徴を伝えただけで終わってしまいます。
しかし、この要素は単なる事実に過ぎません。
そのため、「何がいいの?」と思われて、多くの人に魅力を伝えられません。
特に、専門的な知識が必要な商品は特徴を伝えただけでは売りにくいでしょう。
「じゃあ、特徴は伝えなくてよいのか?」というと、当然そんなこともありません。
既に専門知識がある詳しい人なら、特徴を伝えるだけで魅力を感じることもあるでしょう。
パソコンの例なら「処理速度が従来品よりかなり速い」という特徴で選ぶマニアもいます。
逆に、専門的な知識のある人に商品を売るなら、細かい特徴やスペックを伝えないと、品質を疑われてしまうでしょう。
ただ、大抵の場合、特徴だけで大きく売れることは稀でしょう。
Advantage(利点)
前述した特徴から生まれる「利点」のことで、多くの人が普通に感じるであろう一般的なメリットです。
パソコンなら
- 画面が大きいので作業がしやすい
- ノートパソコンは持ち運んで仕事ができる
といったものが利点に該当します。
多くの人には刺さるものの、魅力を感じるにはまだ弱いことが多いかもしれません。
Motive(動機)
顧客が、商品を求める動機です。
商品が一緒だとしても、顧客によって購入する動機は異なります。
例えば、社長がパソコンを買う動機であれば、社内で使うビジネス用、として検討しているかもしれません。
しかし、主婦は同じ動機ではないはずです。
もしかしたら、「在宅ワークを始めたいからパソコンが欲しい」のかもしれません。
また、最近流行っているプロゲーマーの方なら、
- 「ゲームプレイが快適」
- 「発信用の動画を作りたい」
といった動機でパソコンを比較検討し、買うでしょう。
このように同じ商品であっても、顧客、ペルソナが変われば、購入する動機は大きく変わります。
このペルソナを決め、動機を明らかにするにはリサーチが必要です。
Benefit(利益)
商品を利用することによって得られる、顧客、ペルソナにとっての良い未来、変化です。
特徴・利点と動機を組み合わせることで、作ることができます。
(例1)
ペルソナ:在宅ワークを考えている主婦
「このパソコンは画面が大きいので、在宅ワークでも同時にいろいろなことができます。」
(例2)
ペルソナ:社内用PCを探している社長
「このパソコンは画面が大きいので、従業員の生産性が上がり、業績改善に繋がります。」
商品を販売する際は、この部分を最大限アピールしていきましょう。
以上が、FABフォーミュラでベネフィットを導く流れになります。
【参考】ペルソナ分析とは?現代のマーケターには必要不可欠のスキル
FABフォーミュラを活かす4ステップ
それでは最後にこのFABフォーミュラを活かす4つのステップを解説します。
ステップ1:特徴を書き出す
商品・サービスが持つ特徴を可能な限り書き出しましょう。
- 「持ち運びができる」
- 「早く起動する」
- 「様々なソフトが入れられる」
など、私たちが当たり前と感じていることも含めて書き出してください。
この時はパソコンにタイピングするのではなく、紙で書きだすのがおすすめです。
ステップ2:特徴を利点に変える
特徴を利点に変えていきましょう。
特徴に対して、
「だからどうなるのか?」
と自問自答するのがおすすめです。
- 1つの特徴から複数の利点が生まれる
- 複数の特徴を組み合わせて新しい利点が生まれる
といったこともあるでしょう。
ステップ3:ペルソナの情報や動機と組み合わせてベネフィットを導き出す
ペルソナの動機と利点との関連性を考えて、ベネフィットを作ります。
動機と利点の接点を考えてみてください。
このステップでは、ペルソナの設定、及び顧客リサーチが重要です。
ステップ4:ベネフィットを活かす
ベネフィットをセールスレターや説明文でアピールしましょう。
その際に、特徴・利点もセットで伝えると、根拠が増します。
また、動機を言葉でアピールすることによって、共感を生むことが可能です。
【参考】GDTの法則とは?ライターが学ぶべきタイトル作成方法
FABフォーミュラで商品を売ろう
この記事では、ベネフィットを導き出すフレームワーク「FABフォーミュラ」について解説しました。
多くの人は特徴で止まってしまって、ベネフィットをアピールしていません。
ぜひ、このフレームワークを活用してくださいね。