バーンアウトとは?真面目な人ほど陥る?症状と対策は

仕事をしていると、色々な精神状態に陥ります。

  • 今まで熱中できていた仕事が急につまらなくなった
  • 会社での自分の存在意義がわからなくなってしまった

このような精神状態に陥る可能性、実は誰にでもあります。

それ、バーンアウトかもしれません。

今回はバーンアウトについて、その主な原因や症状を踏まえた上で、組織、個人でできる対策について紹介します。

【参考】メンタルヘルス対策は十分?心の健康を守るためにすべきこと

 

バーンアウト

 

バーンアウトとは?

バーンアウトとは、通称、燃え尽き症候群と呼ばれる「うつ」の一種。

急にやる気が無くなったり、虚無感を抱えてしまったりすること、またそのような精神状態を指します。

バーンアウトシンドロームと呼ばれることもあります。

原因はさまざま。

例えば、

  • 大きな目標を達成した後に打ち込めることがなくなってしまった
  • 過度のストレス、緊張感に晒され、その許容範囲を超えてしまったりした

といった際に、突然陥ることになります。

特に

  • 生真面目で完璧主義な人
  • 理想を持ちやすい人
  • サービス業の人
  • 経験が浅い若手社員

などは他の人よりもバーンアウトになりやすい傾向にあると言われます。

 

バーンアウトの主な症状

バーンアウトの主な症状は、

  • 情緒的消耗感
  • 脱人格化
  • 達成感・パフォーマンスの低下

の3つあります。

精神的消耗

まず、情緒的消耗感とは、今まで楽しかった、やりがいのあった仕事が、急につまらない、価値がないと感じてしまうようになることです。

心身共に疲れ果てて、労働意欲そのものがなくなってしまう状態です。

脱人格化

脱人格化とは、同僚やクライアントに対し、思いやりのない、モラルに欠けた発言を平気で投げかけてしまうようになったりすることです。

そして、そのことに対する罪悪感すら自覚できなくなってしまうものです。

達成感・パフォーマンスの低下

達成感、パフォーマンスの低下とは、

  • 側から見たら大きな成果でも、それに達成感を感じず、素直に喜べなくなってしまう
  • 遅刻や欠勤、ケアレスミスが急に増えたりしてしまう

といったことです。

【参考】長時間労働の定義や法的な規定は?放置するとリスクや弊害も

 

組織でできるバーンアウト対策

バーンアウトは、

  • 職場環境や社員に対する接し方など環境要因によって発生するケース
  • 元々の性格など個人要因によって発生するケース

これらの、いずれもあります。

そのため、バーンアウトに陥らないためには、組織でできる対策はもちろん。

個人単位でできる対策についても、予め熟知しておく必要があるのです。

それぞれ具体的な対策を見ていきましょう。

まずは、組織でできることからです。

 

チームプレイも重んじる

組織でできる最も有効な対策の一つとして、「チームプレイを重んじること」が挙げられます。

業種によっては個人プレイが重視されるケースもあります。

しかし、その場合、社員は自分の働きぶりに対して過剰に意識してしまいがちになります。

そして、そのことが大きな負荷となり、疲弊しやすくなってしまいます。

そこで、チームとしての活動を重んじるようにします。

チームで共通の目標を設定し、それに向かってお互いに切磋琢磨しながら目標達成のために頑張る。

そうすれば、やりがいや喜びを共有しあう関係ができ、バーンアウトしにくくなるのです。

 

区切りの良いところで休息させる機会を与える

たとえ仕事自体は楽しくても、休息は必要です。

仕事に熱中するあまり、休むタイミングを逃したり、残業が続いたりすると、必ず身体的疲労が蓄積します。

そしてそれが、心の疲弊にもつながっていきます。

もちろん、社員がそのことを自覚できれば良いですが、そうでないケースも少なくありません。

周囲がしっかりと気を配って、サポートしてあげる必要があるのです。

たとえば、

  • 区切りの良いところでリフレッシュする機会を与える
  • 大きなプロジェクトが終了したら有給休暇や特別休暇の取得を勧める

といったことをすれば、改善に繋がるでしょう。

 

小さなことでも感謝する、褒める

バーンアウトは、情緒的な消耗感によって引き起こされるもの。

それを防ぐために、些細なことでも感謝したり、褒めたりする風土を作ることは有用です。

頑張って当たり前、できて当然、といったような緊張感が常にあり、社員同士のコミュニケーションが少ない環境だと、危険かもしれません。

連鎖的に社員がバーンアウトに陥ってしまう可能性も高まります。

たとえ小さなことでも言葉に出して感謝を伝えたり、褒めたりすることで社員はやりがいを感じられるようになります。

そうすることで、バーンアウトしにくくなるのです。

【参考】ハラスメントとは?知っておきたいこんなものまで「●●ハラ」

 

個人でできるバーンアウト対策

次に、個人で意識すべきことについてみていきましょう。

 

完璧を求めすぎない

個人ですべき一番の対策は、「完璧を求めすぎないこと」です。

もちろん、人の命が関わる仕事等、仕事柄、完璧が必ず求められる業務もあります。

しかし、そうでない場合は、ある程度余力を残しながら仕事に取り組むことも重要。

「ミスや失敗してしまったらその時考えよう」、といったスタンスを持つこともモチベーションを維持する上で意味があります。

完璧主義という性格自体を変えることは難しいかもしれません。

しかし、少しずつ加減をする、手の抜き方を覚える、といった努力をしていかないと、精神的に持たないかもしれません。

 

適度な息抜きをしたり、環境を変えたりする

バーンアウトになりやすい人は、仕事をしている時は、仕事に熱中しています。

そのため、本当は疲れていても、本人がそれに気づけないこともあります。

ちょっとした時間でも、息抜きをする時間は必要。

  • まだ働けそうでも一定時間ごとにパソコンの画面を閉じる
  • 席を離れて外の空気を吸う

など、意識的に環境を変えたりする習慣も重要です。

 

周囲に共感しすぎない、人と一定の距離を保つ

チームとして働くこと、チームのために働くことも、もちろん大切です。

しかし、相手に過度な共感をしてしまうと、それが精神的に大きな負荷となりかねません。

結果的に、バーンアウトに陥ってしまうこともあるでしょう。

これはなかなか難しい側面もありますが、

  • 周囲に共感しすぎないこと
  • 人と適度な距離を保つこと

も自分のメンタルを守るためには重要です。

【参考】ワーカホリックとは?仕事中毒になりやすい人の特徴と予防策

 

バーンアウトしないように注意しよう

バーンアウトは職業、年齢、性別にかかわらず誰でも陥る可能性があります。

たとえ周囲の環境にその原因がなくても、個人の性格、性質によって引き起こされることも珍しくありません。

十分な対策をしても、陥ってしまうことがありますが、一度バーンアウトしてしまうと、一人だけでは立ち直るのは困難。

周囲の人間や専門医によるケアを含めて、適切に対処していきましょう。

【参考】クラッシャー上司とは?厄介な人材の特徴と対応策

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