性別や年齢を問わず、人はゲームが好きなものです。
この人がゲームに夢中になる性質を、マーケティングに活用しようという試みがあります。
それが、ゲーミフィケーションという取り組み。
お堅いビジネスに、少しのゲーム要素を盛り込むことで、一気に効果的が倍増することも。
今回は、ゲーミフィケーションについて、その意味を踏まえた上で、主な事例やメリットについて紹介します。
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ゲーミフィケーションとは?
ゲーミフィケーションとは、娯楽の一つである「ゲーム」に含まれるあらゆる要素を、教育やビジネスといった全く別の分野に取り入れることです。
例えば、その「要素」には、
- ストーリー性がある
- 成長(レベルアップ)が分かる
- フィードバックを得られる
- ゴールが定められている
- 他のユーザーと体験を共有できる
といったことが含まれます。
この考え方はビジネスのみならず、人材育成や教育などの場面で活用されています。
特に、ビジネスの場面では、顧客体験を充実させる有効な手段の一つとして注目されています。
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ゲーミフィケーションの主な事例
それではまず、ゲーミフィケーションの主な事例についていくつか見ていきましょう。
くら寿司の「びっくらぽん」
まず、回転寿司チェーンのくら寿司。
「びっくらぽん」と呼ばれるシステムを各テーブルに設置しています。
これにより、主に小さな子どもを連れているファミリー層の顧客体験向上を図っています。
一定数のお皿を専用の場所に投入するとゲームが始まります。
それに当選すると、実際におもちゃなどの景品がもらえる仕組みになっています。
Nike+
次に、世界的スポーツブランドのナイキ。
「Nike+」というゲーム感覚で体験できるユーザー参加型のサービスを展開しています。
専用のアプリを入れたスマホ端末と一緒にランニングすることで、自動で走行距離や消費カロリーが測定され、その数値を他のユーザーと競うことができるものです。
ナイキがこのサービスを展開することにより、同社の、
- センサー付きランニングシューズ
- リストバンド
等の関連商品の売れ行きを大きく伸ばしました。
KFCの従業員教育システム「The Hard Way」
そして、ファストフードチェーンのケンタッキーフライドチキン。
こちらでも、従業員の教育にゲーミフィケーションを導入しています。
これは、「The Hard Way」と呼ばれるVR、仮想空間を利用したシステム。
プレイヤーは調理法を覚え、正しくフライドチキンを調理できない限りそこから出られない、という脱出ゲームとなっているようです。
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ビジネスシーンに取り入れる主なメリット
それでは、ゲーミフィケーションをマーケティングやその他ビジネスシーンに導入する主なメリットについて見ていきましょう。
まずは、マーケティングです。
ユーザーの興味を惹きつけやすくなる
最大のメリットは、サービスに対する興味をユーザーに抱かせるきっかけになることです。
単純にそれらを提供するのではなく、ちょっとしたゲーム要素や、誰かと競争できる仕組み、体験をそこに盛り込むことで、ユーザーは楽しみながらサービスの概要を知ることができ、興味を示しやすくなるのです。
顧客の維持、長期収益化が見込める
ゲーム要素をプロモーションやサービスそのものに盛り込むことで、ユーザーの満足度や興味を維持しやすくなります。
その結果顧客の維持、長期的な収益化が見込めます。
特にサブスク型ビジネスの場合、ユーザーの維持が事業の方向性を大きく作用します。
そのためにも、高い顧客体験の水準を保つことが必須で、ゲーミフィケーションは大いに効果を発揮することでしょう。
新たな価値が生まれる
Nike+の例ように、ただ単に自分一人だけが何かを消費するのではなく、他のユーザーと競い合ったりして、その体験を共有することで、新たな付加価値が生まれます。
次に、教育や研修、その他について見ていきましょう。
社員のモチベーションを維持できる
RPGのゲームによくあるレベルアップやクエストクリアと言った要素を社員研修や教育に盛り込むと、進捗状況やその達成度が可視化されます。
そして、それは社員のモチベーションアップや、維持にもつながります。
また、その体験を他の社員に共有させれば競争を促し、仕事の生産性を高めることもできるでしょう。
やる気、やりがいを引き出せる
ゲームの要素をビジネスに盛り込むと、自分の行動に対する結果、つまりフィードバックをすぐに得られるようになります。
ただ社員にノルマを課し、それを遂行させるだけではなく、仕事の結果に対して報酬やインセンティブを付与する仕組みを作れば、社員のやる気、やりがいをより引き出しやすくなるでしょう。
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まとめ
単純な消費行動、もしくはビジネスシーンにエンターテイメント性を盛り込み、それら楽しめるようにすることがゲーミフィケーションの基礎的な概念となります。
ビジネスモデルを大きく変更することなく、少しの工夫をするだけで導入できます。
ビジネスの場に上手く取り入れ、顧客体験や、社員の満足度アップに努めましょう。