ラポール形成とは?営業パーソン必見のテクニック

ビジネスシーンにおいて、相手との信頼関係を築き、事を有利に運びたい。

そのためには、自分の言いたいことをただ言うのではダメです。

目的を達成するためには、それなりのテクニックを必要とするのです。

今回はラポール形成について、その意味やテクニックについて解説していきます。

【参考】ザイオンス効果とは?営業で使える「一緒にいる」ことの効果

 

ラポール形成

 

ラポール形成とは?

ラポール形成とは、相手の警戒心を解き、信頼関係を構築して、コミュニケーションを円滑にするためのスキルのことを言います。

ちなみに、「ラポール」には、元々、フランス語で「橋を架ける」という意味があります。

そこから派生して、

  • 人間同士の心に端を架ける
  • 共感に基づく信頼関係を結ぶ

という意味で使われるようになりました。

これは、心理学で、カウンセラーと患者の間に信頼関係ができることを指す言葉として使われていました。

それが、今ではビジネスの現場でも使われているのです。

ラポール形成によって、相手の警戒心が解かれ、コミュニケーションが円滑になります。

商談や案件成立の確率がアップすることから、ビジネスパーソンにとって欠かせないスキルの一つとされています。

 

ラポール形成の3原則

もちろん、闇雲に親睦を深めようとしてもうまく行くことはありません。

  1. 相手を尊重する
  2. 容姿、格好などに類似性を出す
  3. 相手の仕草に自分の動作を合わせる(ペーシング)

まずは、これらの3つのポイントを押さえる必要があります。

1. 相手を尊重する

これは、立場や年齢、職種が違えど、まずは相手を尊重するという心構えを持つことです。

2. 容姿、格好などに類似性を出す

人は容姿や見た目、格好が自分と似通っている相手に対して親近感を抱き易いとされます。

そのため、より効果的にラポール形成するためにも、見た目も相手との類似性を出します。

3. 相手のしぐさに自分の動作を合わせる(ペーシング)

これは、相手が何か話したり、動作をしたりする際のスピードを観察し、呼吸を合わせるということです。

【参考】心理効果を知り使いこなす!マーケターの必須テクニック9選

 

ラポール形成のテクニック

以上の原則を押さえたら、実際にラポール形成をするためのテクニックを試していきます。

 

1、ミラーリング

ミラーリングとは、文字通り鏡に映った姿のように、相手の仕草や姿勢、動作などを不自然にならない程度に模倣する、親近感、好感を築くための常套テクニックです。

たとえば、接待や会食で食事のシーン。

  • 相手が飲み物を飲んだら、自分も飲む
  • ナイフを置いたら自分も置く

このように、相手の動作を真似します。

これは、さりげなくやるのがコツ。

露骨に真似しすぎてしまうと逆に不快感を与えてしまうため、注意が必要です。

 

2、マッチング

マッチングとは、相手の話し方に合わせて、自分の声のボリュームやトーン、話し方のリズム、テンポを変えることです。

しかし、とは言っても、会った瞬間からマッチングさせることは難しいかもしれません。

まずは、相手の話し方を注意深く分析することからはじめましょう。

  • トーンやボリュームが高いのか、低いのか
  • リズムやテンポが速いのか、ゆっくりなのか

これらを見極め、合わせていきます。

 

3、バックトラッキング

バックトラッキングとは、オウム返しのこと。

相手が発した言葉と同じような言葉を繰り返しながら、会話を進めていくテクニックです。

たとえば、相手が「先週ゴルフにいきました」と言ったら、「ゴルフに行かれたのですね」というように、同じ言葉を繰り返します。

そうすることで

  • 自分の話をしっかり聞いてくれている
  • 自分に興味を持ってくれている

と思うので、共感や信頼を得やすいのです。

 

4、キャリブレーション

キャリブレーションとは、相手の表情や仕草、話し方など、言葉以外の情報から相手の心理状態を見抜くこと。

これは、他のテクニックに比べて非常に難易度が高くなりますが、非常に効果的です。

例えば、

  • 言葉は肯定的でも眉間にシワが寄っている
  • 「仕事は順調です」と言っていても額に汗をかいている

これらの非言語情報から相手の真意を読み取り、労いの言葉をかけたり、適切な行動を取ったりします。

このように「言わなくてもわかる」関係になれれば確固たる信頼関係を築けるでしょう。

【参考】アイスブレイクとは?商談成功のための事前準備4つ注意点3つ

 

ラポール形成の注意点

ラポール形成のために、以上で挙げたテクニックを実践する際には、注意点があります。

 

1. 簡単な挨拶や雑談から始め、いきなり本題には入らない

大きな商談や取引の際など、ついつい成果を焦ってしまいがち。

しかし、まずは相手と打ち解けるため簡単な挨拶や雑談から始めます。

  • 「お変わりないでしょうか」
  • 「週末は何されていたのですか」

など、ビジネスとは関係のない話題から始めましょう。

ある程度馴染んできたら徐々に本題に移ります。

 

2. 相手を否定せず、肯定から話に入る

議論が盛り上がってきた際に、ついつい相手の主張や意見を否定してしまうことがあります。

しかし、ラポール形成のためには、まずはしっかりと傾聴することが重要。

何より、肯定することから始めるのが成功の秘訣なのです。

たとえ違った意見を言うにしても、「おっしゃる通りでございます。」というように、まずは相手の主張を受け入れた上で、自分の主張を言うようにしましょう。

【参考】ペルソナ分析とは?現代のマーケターには必要不可欠のスキル

 

ラポール形成で信頼関係を構築しよう

取引先やクライアントとの共感。

共感に基づく信頼関係が結べれば、それは必ず成果に繋がります。

言うまでもなく、商談のみならず、社内での同僚や部下、上司との人間関係の構築にも使えるテクニック。

日頃の何気ない会話から少し意識を変えることから始め、そのスキルを磨いていきましょう。

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