かつては珍しかったテレワークも、コロナを経てすっかり普及しました。
それに伴い、メールやチャットツールを用いてやりとりをする「テキストコミュニケーション」の機会も大きく増えたかと思います。
ここでは、ビジネスパーソンの新たな必須スキルとして注目を集めるテキストコミュニケーションを楽に上げるための実践テクニックを紹介します。
テキストコミュニケーション力の重要性
テレワークの普及に伴い、メールやチャットによるテキストコミュニケーションの重要性が叫ばれるようになりました。
普段から、LINEやMessengerをはじめとしたチャットツールに馴染みのある人は多いかもしれません。
しかし、ビジネスシーンにおけるテキストコミュニケーションは、プライベートでのフランクなやりとりとは全く異なります。
いくらツールを使いこなせたとしても、言いたいことがしっかり伝わるとは限りません。
特に、次のような特徴が文面に見られる場合は要注意。
齟齬が生じて認識のズレが生じてしまうことがあるでしょう。
- 情報量が多すぎる
- 要点がはっきりしていない
- 一度に複数の質問をしている
- 一方的に情報を伝えているだけ
しっかり伝わる、伝えるやりとりには、コツがあります。
それなりのテクニックが求められるのです。
「しっかり伝わる」テキストコミュニケーションのテクニック
それでは、しっかり伝わるテキストコミュニケーションの実践テクニックを詳しく見ていきましょう。
1、メッセージの冒頭で用件を端的に伝える
基本の基として、”【 】”(括弧)を使ったテクニックが挙げられます。
これは、Eメールなど、件名と本文の項目が分かれている場合に特に有効。
例えば、件名の箇所に、【相談】【報告】といった表記を用いて要件を端的に伝えます。
何を伝えたいのか、メッセージを受け取った人は端的に理解できます。
チャット形式のツールの場合にはメッセージの書き出しに使うと良いでしょう。
2、結論をはじめに伝える
余計な前置きは省くのも典型的なテクニックです。
冒頭で、例えば「〇〇の件は、××でよろしかったでしょうか」と結論を最初に伝えます。
これも、テキストコミュニケーションにおける基本的なテクニックの一つです。
重要な取引先など、相手によっては簡単な挨拶から始める必要があるかもしれません。
しかし、上司や同僚など日頃から連絡を取り合っている相手に対しては、結論から言った方がスムーズに意思疎通を図れます。
結論をはじめに伝えることで、相手が業務で忙しい時でも文章を読む負担を軽減できます。
3、箇条書きを積極的に使う
箇条書きも積極的に使ってみましょう。
もちろん、メッセージを送る相手やその内容にもよります。
相手によっては、「箇条書きは失礼」と感じる人もいます。
文章で長々と伝えるよりも、箇条書きを使って要望や要件をリストアップしてメッセージを送った方が、パッと見てどんな内容なのかを把握しやすくなります。
4、文章を長くせず短く切る
なるべく、一文一文が長くならないよう短く区切って送りましょう。
特にチャットツールを使う場合には意識する必要があります。
1回に送信する情報量が多すぎると、解読が難しくなります。
また、威圧感を与えてしまうこともあるでしょう。
要件や質問がいくつかある場合には、長い文章にならないよう複数回に分けて送信するなどの心遣いをするのが良いでしょう。
5、「客観的な事実」と「自分の考え」を区別する
「客観的な事実」と「自分の考え」が混在してしないようにしましょう。
相手に何かを提案したり、意見を求めたりする場合に、特に重要です。
メッセージに資料やURLを添付した上で、
「このようなデータがあり、私は〇〇だと思うのですが、いかがでしょうか」
のように相手の考えを伺うことで、誤解や齟齬の発生を防ぐことができます。
6、引用機能を使ってリプライする
チャット機能で、複数の話題が並行して進められると、何の話についてのコメントなのかが分かりにくくなることがあります。
そこで役立つのが、引用や返信機能。
これを使ってリプライすることで、質問に対する答えや要件に対する返答を分かりやすくすることができるでしょう。
7、適度に絵文字や記号を使う
同僚など、親しい人と業務上のやりとりをする場合、絵文字や記号を適度に使用するのも有用です。
テキストコミュニケーションは確かに便利ですが、時にお互いの感情が分かりにくくなってしまうという欠点も。
その欠点を少しでも補うためにも、
- 顔文字
- 「!」「?」といった感嘆符
を使って感情を少しでも分かりやすくします。
相手の感情が伝わることで、コミュニケーションは円滑になります。
もちろん、対上司や、取引先は例外ですので、気を付けましょう。
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テキストコミュニケーションが不向きなケース
メールやチャットツールを使ったテキストコミュニケーションは、時間や場所を厭わないため確かに便利です。
しかし、そもそも向かないケースがあることも念頭に置いておきましょう。
例えば、
- 急を要する内容で、とにかくすぐに返答をもらいたい時
- 交渉ごとや注意、指摘など重要な連絡をする時
- 3往復以上のやりとりが発生している、もしくはその可能性がある時
このような場合、テキストコミュニケーションでは非効率だったり、タイミングを逃したり、確実に伝わらなかったりすることがあります。
そのような場合は、音声通話やビデオ通話、あるいは対面で直接伝えましょう。
テキストコミュニケーションの達人を目指そう
今の時代、メールやチャットツールを使いこなせることは当然です。
しかし、しっかり伝わる文章を作ることは、容易なことではありません。
テレワークが当たり前となった今の時代、これまで以上にビジネスパーソンにとって重要なスキルの一つとなります。
少し意識するだけでも伝わり方は大きく変わってくるもの。
今すぐ実践していきましょう。