フレックスタイム制とは?注意点を含めて概要をざっくり解説

求人票なんかを見ていると、チラホラ目にする「フレックスタイム制」の文字。

働き方の多様化、柔軟化に繋がる制度として注目を集めており、多くの求職者が希望する働き方の一つとなっています。

ここでは、働き方の多様化や応募者の増加にもつながる「フレックスタイム」について、ガイドラインや労使協定の決め方、導入時の注意点について解説していきます。

【参考】サバティカル休暇とは?政府も勧める施策のメリットや課題

フレックスタイム制

 

フレックスタイムとは?

フレックスタイム制とは、予めある程度の期間と労働時間の総枠を設け、日毎の出勤・退勤時刻、また就労時間を従業員の裁量に任せて、働き方の幅を広げるための就労方式の一つです。

制度自体は古くから存在し、導入している会社は数十年前から導入している制度ですが、働き方改革の実現に繋がる施策の一つとして近年注目を集めており、業界問わず導入している企業が増えつつあるようです。

この制度の導入により、働き方の幅や多様性が広がり、業務の効率化、ワークライフバランスの充実、生産性の向上など企業、従業員双方にメリットがあります。

【参考】週休3日制とは?導入する上での注意点と成功させるポイント

 

ガイドラインや労使協定の決め方

従来の制度からフレックスタイム制へ移行する際には、以下のステップを踏む必要があります。

  1. ガイドラインを作成
  2. 企業、従業員とで労使協定を締結
  3. 所轄の労働基準監督署へ提出

そしてもちろん、就業規則にも反映させる必要があります。反映させる必要があるのは「必須事項」と「任意事項」があります。以下の6つの項目に注意しながら導入の準備を進めていきましょう。

 

■必須事項

①適用する部署や従業員の対象

まず、労使協定に必ず盛り込む項目として、フレックスタイム制を適用する部署や役職、従業員など対象者を明記します。

部署や業務内容によってはそもそもフレックスタイム制を導入できない、もしくは適さないこともあるため、まずその見極めをする作業も欠かせません。

また、社員の勤務時間、出勤・退勤時刻はそれぞれ異なることから、待遇に関する差が生じないよう配慮し、制度導入の意義や目的に関して事前に社内へ周知しておきましょう。

この辺りで、部署間や社員間で不平等感が生じないようにすることが重要です。

安易に決めてしまうと、社内の分裂に繋がりかねません

②清算期間

次に清算期間を企業、社員双方の意向を踏まえた上で定めていきます。

清算期間とは、この制度において、それぞれ社員が最低限従事しなければならない労働時間の総枠を決めるための期間です。

その上限に関して、以前までは1ヶ月となっていましたが、2019年4月に施行された働き方改革関連法の改正により最大3ヶ月まで認められるようになりました。

決して長ければ良いというわけではなく、繁忙期や社内状況を考慮した上で企業、従業員が双方納得のいく形でその具体的な期間を明記します。

③所定労働時間

次に、その清算期間において社員が仕事に従事する労働時間を、すでに法律で決まっている上限を参考にしながら具体的に「〇〇時間」という形で決定します。

原則として、1週間の法定労働時間(40時間)に週数を掛けたものが上限となります。

清算期間が1ヶ月以内の場合、1週間あたりの法定労働時間は最高平均を44時間に延長できますが、1ヶ月を超える場合で週平均が40時間をオーバーする際には、労使協定に加え36協定の締結と割増賃金の支払いが義務化されます。

④1日の標準的な労働時間

フレックスタイム制のガイドライン、労使協定を定める際に見落とされがちなのが「1日の標準的な労働時間」です。

清算期間における1日の労働時間の目安が明確でない場合、社員が有給休暇や臨時休暇を取得した際の賃金の支払いに支障が生じてしまうためです。

 

■任意事項

⑤コアタイム

上記の4項目とは異なり任意での設定となりますが、「コアタイム」の設定が求められることがあります。

コアタイムとは、社員が必ず会社にいる時間帯です。

参加必須の社内会議やミーティングなどに充てるために設定することが多いと言えるでしょう。

ZOOMなどを用いたビデオ会議の実施が普及し始めていることから、設定が不要な場合もありますが、労使協定に組み込む際にはその開始・終了時刻を明記する必要があります。

⑥フレキシブルタイム

フレキシブルタイムとは、従業員が出勤・退勤時刻、具体的な就業時間を自由に決めて良い時間帯です。

これもあくまで任意での設定となり、コアタイムがそもそもない場合には自動的に他の労働時間がそれに該当するため、特段意識する必要はありません。

組み込む場合には、コアタイムとの区別ができるよう、同じくその具体的な時間帯を明記します。

【参考】特別休暇とは?法定休暇との違いやユニークな事例

 

導入、実施時の注意点

フレックスタイム制において、日毎の残業時間は原則として従業員が自由に決定できますが、それが清算期間において法律で決められた労働時間の上限を超える場合には、事前に36協定を別途締結し、労働基準監督署に届けなければなりません。

また、この制度を実施した際、予め規定した労働時間の総量をオーバーするケース、もしくは満たさないケースが生じるため、過払い金の処理など企業側は精算時に別途対応が必要となります。

【参考】長時間労働になるのはどこから?発生する原因と回避策を解説

 

まとめ

フレックスタイム制を導入することで、従業員それぞれのライフワークに適した柔軟な働き方の実現が期待できる一方、勤怠状況の把握、管理、賃金の支払いや労働時間に関する取り決めが複雑化するという難点もあります。

残業代未払いなど賃金に関するトラブルを避け、スムーズに制度を運用するためにも、企業はもちろんのこと従業員側も自己管理をしなければなりません。

ガイドラインや労使協定の作成はもちろんこと、制度そのものの意義や導入目的を理解した上で実施を検討していきましょう。

【参考】長時間労働の定義や法的な規定は?放置するとリスクや弊害も

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