転職が当たり前になってきている時代。
昔は、30歳を過ぎると転職は難しいと言われてきました。
しかし、今では、35歳、40歳以上でも、転職を成功させる事例が出てきています。
しかし、当然ですが、年齢を重ねればそれだけ難易度は高まります。
教育をしてくれるということもないでしょうし、若手のようにはいきません。
ここでは、しばしば語られる「35歳転職限界説」を踏まえた上で、ミドルの転職において求められるスキルと成功のための条件について紹介します。
ミドルの転職はハードルが高い?
ミドルの転職とは、主に30代中盤から50歳前後までの人が転職することを指します。
少なくとも、社会人としておおよそ10年以上の経験を有していることがほとんどです。
一昔前は、35歳以上の転職は難しいとされる「35歳転職限界説」がありました。
また、更に昔は、「30歳以上では難しい」と言われていた時代もあったのです。
しかし、今現在においても、若手と比べるとミドル層の転職者に求められる期待値は高く、そのハードルが高いのも事実。
ちなみに、平成29年の総務省、労働力調査によると、年齢別の転職者数とその比率は、
- 25歳から34歳までが7.4%
- 35歳から44歳で4.6%
- 45歳から54歳で3.7%
となっており、そもそも転職しようとする人も依然として若手が多い傾向にあります。
しかし、近年、人口減少による人材不足などを背景に、ミドル層の求人数や採用枠も増えてきているのが実情。
「35歳転職限界説」は見直されつつあり、ミドル層の転職も「無理ゲー」ではなくなってきているのです。
ミドルの転職に求められる3つのスキル
「35歳転職限界説」が見直されつつあるとは言っても、
- 若手のように全く未経験の分野にチャレンジする
- 何の考えもなくジョブチェンジする
といったことは困難を極めます。
やはり、それまでの経歴を踏まえて、その流れに沿った転職であることが必須です。
ここでは、ミドル層が転職する際に求められる最低限のスキルについて見ていきましょう。
1. 高度な知識、専門性
ミドル層にとって何よりも大切なのは、特定の分野における高度な知識と専門性です。
雇用する側からしてみれば、当然と言えるかもしれません。
高額な報酬を支払ってミドルを採用するからには、ある程度高度な知識とスキルを持ち合わせ、会社の成長を牽引してくれるような即戦力の人材が欲しいと思うのは当たり前のことです。
2、柔軟性
転職活動を進めるにあたっては、就きたいポジションや年収額など、ある程度の基準を設定することも大切です。
しかし、
- 条件を決めつけて固定化する
- 待遇にこだわりすぎてしまう
と見つかる職も見つからなくなってしまいます。
どうしても譲れない条件については仕方ありません。
しかし、ある程度は交渉可にするなど、柔軟性を持たせましょう。
そうすることで、企業側からの評価も良くなり、採用される確率もアップします。
- 「融通が利かない」
- 「頑固で頭が固い」
といった印象を持たれると、転職活動は厳しくなります。
3、リーダーシップ、マネジメント力
ミドルの人材であれば、自分自身がプレイヤーとして会社の成長に貢献するのは当然。
それ以上に、部下やチームを導くリーダーシップやマネジメント力も求められます。
単に部下やチームに指示を出すだけではありません。
会社が掲げる理念や考え方を浸透させた上で、モチベーションや業務遂行能力を高めるための人材育成能力も必須となります。
ミドルの転職を成功させるための条件
ミドルの転職は決して不可能なことではありません。
しかし、若手と比べれば乗り越えるべき壁が多いのは確か。
転職の成功率を高めるためにも、以下の条件をクリアできるよう心がけましょう。
1. 即戦力として評価してもらえる業界を選ぶ
企業側がミドルの人材を採用する際に何よりも重視することは、即戦力になるかどうか。
これまでの経験で培ってきた経験やスキルを活かせない業界に応募しても、ただ無駄な時間を費やすだけになってしまうでしょう。
即戦力として評価してもらえる業界を選ぶことが転職成功のための絶対条件となります。
2. 転職エージェントも積極的に利用する
自分の判断力を過信し、何をするにも自分一人で大丈夫だろうと思い込んでいる人。
実は、ミドルと呼ばれる年齢が高めの人に、よくありがちだったりします。
しかし、転職において自分のスキルや状況を的確に把握するためには客観的な意見も欲しいところ。
転職エージェントなどプロの意見は、大いに役に立ちます。
しっかり取り入れた上で、転職の方向性を決めていきましょう。
3. 謙虚な姿勢で転職活動に臨む
自分のスキルや経験に自信があったとしても、過信してしまうことは禁物。
面接時などに横柄な態度を取ってしまうと、
- 頑固で頭の固い厄介な人
- 融通の利かない扱いづらそうな人
- 社内で無用なトラブルを起こしそうな人
と判断されてしまいます。
もちろん、これはミドルに限った話ではありません。
アピールすべき点はしっかりアピールし、謙虚な姿勢で転職活動に臨むことも忘れてはいけません。
ミドルの転職を成功させよう
近年、「35歳転職限界説」は見直されつつあります。
ミドル層の転職は、無謀なものとは言えないものの、若手に比べると、やはり乗り越えるべき課題が多いのも事実。
転職エージェントなどプロの意見を参考にした上で、現職に留まるという選択肢も視野に入れた上で柔軟な思考、そして謙虚な姿勢を持って転職活動を有意義に進めていきましょう。