玉突き人事とは?ジョブローテーションと何が違ってどう問題

昔ながらの日本企業でよくあることとして、「玉突き人事」があります。

人が足りないなら、中途入社を募ればいいものの、新卒プロパーにこだわる。

派遣や外注を使えばいいものの、「機密情報を扱うから」と言って内部の人員にこだわる。

(実際は大して秘密にする価値があるような情報でもない)

そういう時に、玉突き人事が起こります。

あまり意味のないルールやこだわりによって、現場が混乱するこの慣習。

今回は、玉突き人事に関して、その意味や主な発生原因、実施によって起き得る問題、その対策等について解説します。

【参考】ホラクラシー型組織とは?多様化社会で期待される組織の特徴

 

玉突き人事

 

玉突き人事とは?

玉突き人事とは、ある部署やチーム、または会社全体で、急な退職者や欠員が出た際、それを補うために行われる人材配置の方法を意味します。

元々AさんがいたポジションをBさんに。

BさんがいたポジションをCさんに。

そして、CさんがいたポジションにDさんが、、、というように欠員を補います。

まるでビリヤードの玉が弾かれるように連鎖的に発生することが「玉突き」の由来です。

 

一般的な人事異動は

一般的な人事異動は、どのようなものでしょうか。

通常、まずその目的を明確にした上で、職務やポジションに必要な要件を定めます。

その上で、個人の能力や適性を考慮し、候補者をリストアップすることから始めるもの。

そして、内示を出し、社員の合意を得た上で実施する、という、あらかじめ決められた手順を踏んで行われます。

 

玉突き人事の特徴は

一方で、玉突き人事はただの数合わせや穴埋めという要素が強いのが特徴。

突発的で計画性を欠いた対応になりやすいため、

  • 社員から不満が出る
  • チームの輪が乱れる
  • スキルや能力のミスマッチが起き業務に支障を来す

といったトラブルが起きやすくなります。

その点において、社員の他分野でのスキル、能力開発を目的とし、計画的かつ戦略的に行われるジョブローテーションとも異なります。

【参考】社内失業とは?発生原因や効果的な対策・予防策について解説

 

玉突き人事はなぜ起きるのか

それではなぜ、玉突き人事が必要な状況になるのか見ていきましょう。

 

ケガ、病気、親の介護が必要となった

まず、社員本人がケガをしたり、急病を発症したりするケースがあります。

また、親が倒れ、介護が必要になったりした際にも、玉突き人事が実施されます。

病気やケガ、また親の介護は予測できないため、やむを得ずというケースがほとんどでしょう。

 

社員が不祥事を起こした、急に辞めた

また、社員が何らかの不祥事を起こして、現場から離脱することがあります。

また、不祥事ではなくても、トラブルに巻き込まれ働けなくなったりすることもあります。

最近では、大型連休明けなど事前通告なしに急に退職されるというケースも珍しくないようです。

 

チーム内で人間関係の問題解消のため

たとえ欠員が出ていない場合でも、

  • チーム内の人間関係が芳しくない
  • ハラスメントなどの問題が起きている

といった状況下で、それらの問題解決のために故意に異動が起こることもあります。

人間関係に起因した異動は、どうしても避けられないことがあります。

【参考】社内転職制度とは?メリット、デメリットと運用のポイント

 

玉突き人事で起こり得る問題

それでは、玉突き人事によって起こり得る問題やその対策について見ていきましょう。

 

社員のキャリア形成を阻害してしまう

いくら会社の事情とは言え、玉突き人事は異動対象となる社員個人のキャリア形成を阻害することがあります。

急に異動を命じると、大きな反感を買うことにもなり得ます。

対象となる社員は、ようやく今の仕事を覚えたばかりかもしれません。

また、家を買ったばかりかもしれませんし、親の介護をしているかもしれません。

そのため、社員本人の希望や個人的な事情まで、出来れば把握して考慮しておくのが望ましいと言えます。

 

更に人材が流出する

頻繁に玉突き人事を行ったり、あまりにも一方的な人事異動を繰り返したりすると、企業に対する社員からの不満や反感が膨れ上がります。

「やってられない」と思い、退職してしまう社員も出てくるでしょう。

そうなってしまうと、元も子も有りません。

突発的に穴が開いてしまった部分については、派遣社員や、社外のリソースを活用して穴埋めするのが良いかもしれません。

 

単なる人数調整になってしまうことも

突発的だからしょうがないと盲目的に玉突き人事を行うのは、企業や社員に大きな負担を伴います。

その結果、単なる人数調整になってしまい、業務が機能しないといった状況に陥ることもめずらしくありません。

そのため、可能であれば、多様なスキルを持った人を社内に多く備えておくことで、いざという時に対応し易くなります。

例えば、

普段は営業だけど、経理の実務知識も持っている

普段はコールセンターのオペレーターだけど、営業も出来る

といった具合です。

これらは、少しトレーニングしておくだけでも、いざという時に即戦力になれる度合いが全然異なります。

「これしかできない」と決めつけるのではなく、様々な業務を経験させ、スキルを身に着けさせておくことで、いざという時に役に立ちます。

【参考】役職定年制とは?役職任期制との違いやメリット・デメリット

 

まとめ

玉突き人事はその性質上、社員の不満を買いやすいもの。

その結果、退職者が増えてしまうと負の連鎖に陥ってしまうこともあります。

どうしても玉突き人事が必要な際は、対象者のケアを手厚くする必要があります。

上手く実施できれば部署内での人間関係のトラブルの解決につながったり、風通しを良くして不正の温床になることを防げたりするなどのメリットも期待できます。

社外のリソースを活用したり、スキルの多様化を測ったりして、組織のバランスを上手く保つようにしていきましょう。

【参考】ジュニアボード制度とは?若手の力を成長に繋げる仕組を解説

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