自律型人材とは?企業における必要性と育成のコツについて解説

「社員は、企業が手取り足取り一から育ててあげるもの」

このような考え方は、競争がますます激化するこれからの時代、通用しないかもしません。

ここでは、最近注目を集める自律型人材について、その特徴や、会社で求められるワケ、また、企業で育成する方法やそのコツについて解説していきます。

【参考】T型人材とは?新時代を牽引する人材の重要性と必要な能力

 

自律型人材

 

自律型人材とは?

自律型人材とは、自分自身の価値観や信条、意思に基づいて今すべきことを判断し、それを実行できるビジネスパーソンを指す言葉です。

上司からの指示がなければ動けない、動こうとしない

  • 「依存型人材」
  • 「指示待ち社員」

と呼ばれる人達と対を成す存在。

業種や業態を問わず幅広い業界で、その育成や活躍が期待されています。

当然、依存型人材よりも、自主的に行動し成果が出せる自律型人材がいた方が、企業にとってもたくさんのメリットがあります。

【参考】サーバントリーダーシップとは?VUCA時代のリーダー像

 

自律型人材の主な特徴

まず、自律型人材と呼ばれる人達にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

 

1. 決断力や判断力がある

一つの特徴として挙げられるのが、決断力や判断力が優れていることです。

上司からの指示を待たずとも、自分で今やるべきことを判断できます。

さらには、権限があれば、それを実行に移すこともできます。

また、ただ闇雲に動くのではなく、どのような結果になるのかも想定の上で行動できます。

そのため、どの部門の、どのポジションでも重宝する人材となります。

 

2. 安易に周囲に流されない

自律型人材と呼ばれる人達は、自分の核、つまり、確信と信念を持って行動できるもの。

そのため、安易に周囲の雰囲気に流されることはありません。

また、会社のミーティングなどで何かを決める際にも自分なりの意見を発信することができるもの。

そのため、今までにない斬新なアイディアを生み出したり、組織にとって有益なアドバイスをしたりすることができます。

 

3. 自分らしさをうまく仕事に活かせる

特にクリエイティブ系の業界では、他の業界に比べて、独自性や創造性が仕事で求められるケースが多々あります。

自律型人材の人達は「自分らしさ」を上手く仕事に反映することが得意。

そういった業界では特に重宝することは間違いありません。

【参考】ポータブルスキルとは?転職先で通用するスキルを手に入れる

 

なぜ自律型人材が企業に必要なのか

昨今、どこの業界でも自律型人材が注目されるようになってきた背景の一つとして考えられるのがジョブ型雇用の浸透。

これは、従来のメンバーシップ雇用とは異なるスタイル。

ジョブ型雇用では、上司の指示で動くのではなく、主体的に動ける人材が必要となります。

単に流行りに乗ってジョブ型雇用を採用しても、適した人材が社内にいなければ、組織の成長や活性化は見込めません。

管理職の負担が増えるだけになってしまうのです。

【参考】ジョブ型雇用の導入時に日本企業が考えるべき課題6選

 

自律型人材の育成方法とそのコツ

もっとも、コスパ面を考えると自律型人材として相応しい人材を採るのが一番です。

しかし、

  • そもそもそれを見極められる人が社内にいない
  • 運よく採用できても数名だけで不十分

といった状態では、企業はその恩恵を十分に受けられません。

しかし、次のような取り組みを実施することで、既存の社員を自律型人材に育成することが可能です。

 

1. 会社のビジョンや理念を理解させる

たとえ自主性や主体性が優れていても、会社の意向に反するような行動をしては何の役にも立ちません。

自律型人材を育成する上でまず重要なのは、会社のビジョンや理念を社員に理解させること。

そのための有効な施策として「理念浸透研修」と呼ばれる方法があります。

まずは、その企業で働く理由を明確にし、

  • 社員が持っている規範やルールなどの価値観
  • 企業が持つビジョンや価値観

これらを研修において擦り合わせることにより、帰属意識が生まれ、企業にする対する理解が生まれます。

 

2. 挑戦しやすい風土づくり

企業の規範やルールを守ってもらうことはもちろん大切です。

しかし、社員の行動を縛りすぎないよう、その加減を見極めることはもっと大切です。

たとえば、何かにチャレンジして失敗したり、十分な成果が出せなかったりした場合に、評価が下がる減点方式の評価制度のようなものがあると、社員は萎縮してしまいます。

そのうち、挑戦することを躊躇ってしまうようになるでしょう。

また、部下の言動を毎度否定する上司がいると、組織から挑戦しようという風土は消え去ってしまいます。

優秀な人が、様々なことに、伸び伸びと挑戦しやすい風土を作ること。

これも、自律型人材を育成する上でとても重要なことです。

 

3. 学ぶための環境づくり

いくら主体性や自主性があっても、学べる環境や仕組みがなかったり、それらにアクセスしにくかったりすると、せっかくの優秀な人材を持て余してしまいます。

社内外問わず、

  • スキルアップ、ステップアップのための教育制度を整える
  • 資格取得費用の助成制度などを導入する

ことで、自ら学ぼうとする社員の背中を押してあげられます。

 

4. 管理職のマネジメントスキルの向上

自律型人材の育成には、上司や管理職の意識改革やマネジメントスキルの向上も必要不可欠。

優秀な人材が社内にいても、彼らの強みを活かすためのスキルがなければ組織の活性化や成長は見込めません。

自律型人材を潰さない、管理職の育成から着手すべきかもしれません。

【参考】リスキリングとは?DXの到来で注目!事例や実施課題

 

自律型人材を育成して企業を強くしよう

イノベーションの創出や企業の競争力の強化など、あらゆる場面において自律型人材はどこの業界でも必要不可欠な存在。

これからの時代、その重要性が更に問われてくるのは間違いありません。

組織づくりの重要な一つの指針としてしっかりと意識していきましょう。

【参考】ピーターの法則とは?社員の無能化のメカニズムと対策

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